新聞連載「子どもと話そう 性のこと愛のこと」

私のもとに、性教育に関する連載記事の依頼がきたのは2012年 の秋のことでした。
教育現場は学力一辺倒で、 性教育の時間など取れない中、珍しい注文でした。
タイトルは、「子どもと話そう性のこと愛のこと」。
私はこれを機に、 “私の性教育史”を書こうと考えました。
1 回 600 字という短い原稿の注文だったのですが、全国の地方紙等で連載が始まったとたん(2012 年冬~翌 2013 年春)、沖縄県、群馬県、愛媛県、高知県 他の「性を語る会」の会員の方々から、「読みましたよ。初めて知ったことが沢山あった!」「資料として研修会に使ってもいいですか?」「保護者に配ってもいい?」などの FAX やお便りが続々。
私は、みなさんからのこうした声援が嬉しく、性教育バッシングの時代だからこそ、これからも新しい研究を続けながら、性教育一筋に発信していこうと燃えました。
少し古い記事になりますが、その連載 12 回を若干修正し、ここに転載します。新聞には各回イラストがつきましたが、イラストより、私の過去 60 年間の、手作り教材を使った性教育授業の様子や、私が書いたり訳したりした性教育絵本の表紙の写真を入れた方が興味深いと思い、そうしました。お楽しみいただければ嬉しいです。 

北沢杏子

1.なぜ性教育を?
 ―少年院での出会いが原点―

2.生まれた日の話  
 ―望まれたいのちと伝えて―

3.北欧の教育絵本  
 ―いのちの始まり 明確に表現―

4.あかちゃんはどこから? 
 ―園児も“本当のこと”を知りたい―

5.プライベートゾーンを学ぶ  
 ―性被害に遭わないために―

6.いのちのはじまり
 ―教科書にない用語「性交」―

7.わが子の初経・夢精への対応  
 ―さりげなく助言して―

8.子どもの反抗期への対応
 ―欲望と理性を教える―

9.エイズの感染経路を教えない教科書
 ―予防は家庭で教えよう―

10.望まない妊娠はしない!させない!
 ―もしもに備えて自主学習を―

11.性感染症に気をつけよう!
 ―出会い系や風俗 危険がいっぱい―

12.私はどこから来たの?どこへ行くの?
 ―「死」についても学ぶ「性=生」の教育―